2つの電脳単語帳DENTAN、Ver.3.00とVer.2.10 。
その違いは...?


                                             YASUICHI.MURASE 



       電脳単語帳DENTANについては、Ver.3.00とVer.2.10の二つのVersionが、
     現行のものとして公開されています。これらの二つのVersionの相違点について
     以下にまとめておきます。

     
1.低速機向けDENTAN (Ver.3.00)

       <特徴>
        ・作業ファイルの作成後に問題選択画面を表示するのではなく、
        問題選択画面や問題文・解答文画面を表示後のキー入力待ちの間に
        作業ファイルの作成処理を行う、「表処理と裏処理の切替」を採用。
        ・いったん作成した作業ファイルについて、同じDATAファイルを扱うときに
        再利用する、「作業ファイルの再利用」を採用。
        ・DATAファイルの内容を複数の作業ファイルに分割して書き写した上で、
        その作業ファイルを読み込む、「分割作業ファイル」を採用。

       <長所>
          一言で言えば、諸々の操作に伴う処理の待ち時間が短縮されている。
        具体的には、以下の通り。
           ・「表処理と裏処理の切替」により、作業ファイルの作成処理中にも
           操作が可能となっている。
           ・「作業ファイルの再利用」により、当該DATAファイルを初めて扱うとき
           以外は、作業ファイルの作成処理そのものが不要になっている。
           但し、ファイル名のうち拡張子以外の部分が共通のDATAファイルが
           複数存在する場合には、上に掲げた注意が必要です。
           ・「分割作業ファイル」により、問題一覧画面で問題を選択した後の
           ファイル読込に要する時間を大幅に短縮(特に、大きなDATAファイルの
           末尾の方の問題において、短縮の効果が大きい)。

          さらに、作者がHP200LXで常用することが予定されているため、
        バグの発見と対応が比較的早期に為される可能性が高い。

       <短所>
        ・「表処理と裏処理の切替」など、製作当時における作者の能力の
        極限に近い(?)、複雑なアルゴリズムを採用しているため、
        バグが潜在している危険性が比較的大きい。
        ・「作業ファイルの再利用」と「分割作業ファイル」とが重なって、
        大量の作業ファイルが作成・保存されることになる。そのためにディスクの
        容量を圧迫することがある。
        ・「表処理と裏処理の切替」について、作業ファイル作成処理中に行った操作
        に対する反応が遅く、改善の余地がある。
        ・作業ファイルの作成処理に要する時間は、当該DATAファイルをVer.2.10で
        扱う場合のいかなる段階におけるファイル読込処理に要する時間よりも、
        長い(長いはず)。特に、作業ファイル作成処理中に操作をすると長くなる。
        ・一覧ファイルは、厳密にはCSVファイルとはなっておらず、そのまま
        表計算ソフトなどで閲覧できるとは限らない。但し、DENTCSVを併用する
        ことにより、この短所を事実上無意味とすることができる。

     
2.高速機向けDENTAN (Ver.2.10)

       <特徴>
        ・「表処理と裏処理の切替」を採用せず、作業ファイル(Ver.3.00における
        一覧ファイルに類似)の作成後に問題選択画面を表示する。
        ・作業ファイルとして作成されるのは、当該DATAファイルにおける問題の
        一覧のファイルのみである。この作業ファイルは、Ver.3.00における
        一覧ファイルに類似し(同一ではない)、DANTCSVにより出力される一覧
        ファイルと実質的に同一の(厳密には異なりうる)ものである。
        ・「作業ファイルの再利用」を採用せず、1つのDATAファイルを読み込む度に
        作業ファイル(Ver.3.00における一覧ファイルに類似)を作成する。
        ・「分割作業ファイル」を採用していない。つまり、DATAファイルの内容を
        読み込む度に、DATAファイルそのものの内容を冒頭から読み込んでいる。

       <長所>
        ・アルゴリズムが比較的単純であるため、バグが潜在する危険が小さい。
        ・出力される作業ファイルがDENTAN.CSVというファイル1つだけであり、
        そのサイズも比較的小さい。
        ・作業ファイルDENTAN.CSVは、そのまま表計算ソフトなどで閲覧可能。

       <短所>
          DATAファイルを選択するごとに、さらには、同じDATAファイルであっても
        問題を選択するごとに、DATAファイルを冒頭から読み込んでいるため、
        処理待ち時間が頻繁に発生する。

     
3.二つのDENTANの使い分け

         まず、Ver.2.10の頻繁なDATAファイル読込待ちが苦痛でない場合には、
       Ver.2.10をおすすめします。MMX-Pentiumマシンで、全てのファイルを
       (FDなどではなく)HDDに入れて運用している場合には、DATAファイルのサイズが
       100KB程度であれば作者の感覚としては待ち時間はさほど気になりません。
         その反対に、HP200LXなどの低速機(HP200LXのCPUは「80186」!)で
       メモリカードにファイルを入れて運用する場合には、Ver.2.10での
       読込待ち時間の長さは言語に絶するものがあります
       (作者のHP200LXで100KB級のDATAファイルでは、3分待ちもあります)。
       このような環境では、Ver.3.00しか使いものにならないと思います。

         また、たくさんの作業ファイルが作成されるとディスク容量が圧迫され
       支障をきたす場合には、いかに低速のマシンでもVer.2.10を使用せざるを
       得ない場合もあるでしょう。
       #一般論として、低速な機種ほどディスク容量も小さくなりがちというのは、
       #背理なことですが。

         いずれにせよ、Ver.2.10とVer.3.00の両方のversionを一旦インストールして
       使い比べる方もいらっしゃるかもしれませんが
       (作者以外の人に使われることのないソフトかもしれないけど)、
       この場合には、両方のversionで同名の異なるファイルを含んでいますので、
       別々のdirectoryに解凍・インストールするか、必要に応じてrenameするように
       して下さい。なお、DATAファイルは共有できます。

     


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