秋分にて。 (2006年9月23日秋分執筆開始、翌日脱稿)


秋分です。暑さもかなりおさまってきました。
#まぁ常春の東京の暑さなど、熊本と比べると大したことないのですが...。
ですが、むしろ、これからの季節は昼より夜が長くなるということ対して、
ちょっと不便さを感じることでしょう。
特に、これからは夕方早い時間に暗くなるという現実に対して。

手持ちの月めくりカレンダーに、秋分について以下のような解説がありました。
カレンダーのメーカーとか名称とかは不明です。
#改行の位置は変更しています。 は引用記号です。


>旧暦8月、酉の月の中気で、新暦9月23日頃である。
>この日は秋の彼岸の中日で国民の祝日。
>先祖を敬い、亡くなった人の御霊を偲ぶ日として親しまれている。
>またこの日は春分と同じく、昼と夜の長さがほぼ等しい。
>雷が鳴らなくなり、虫は地中に隠れ、水が涸れ始める。
     
だそうです。



ついでに、同じカレンダーの立秋についての解説も紹介しておきます。


>旧暦7月、申の月の正節で、新暦8月7日か8日頃である。
>この日から旧暦のうえでは秋に入るが、実際には残暑はきびしく、
>立春を起点として上り坂にあった平均気温は、立秋の頃、高温のピークに達する。
>しかし風のそよぎや雲の色、形に、何とはなしに秋の気配が感じられる。
>ひぐらしが鳴き始め、深い霧が発生する。
     
だそうです。



以前に、 「 立秋、暑くて当たり前。 」 や 「 立春、寒くて当たり前。 」 で、
くどくどと書いたことですが、
この解説も、ちゃんと立秋が暑さのピークとなってます。



ただ、私のように旧暦に関して中途半端な知識しかなくても、
秋分が旧暦8月の中気であることは当たり前のこととして理解できます。
でも、正節である立秋が旧暦7月であると、なぜ断言できるのか、
私にはよくわからないので、お教え頂きたい、とは思います。


私が思うには、
大暑が旧暦6月の中気で、処暑が旧暦7月の中気だから、
大暑の翌日から処暑の日までに朔(新月)が1回あれば、その朔の日が旧暦7月1日。
ゆえに、その朔の日が、大暑の翌日から立秋の日までなら、立秋は旧暦7月。
だけど、その朔の日が、立秋の翌日から処暑の日までなら、立秋は旧暦6月。
大暑の翌日から処暑の日までに朔が2回あれば、
1回目の朔の前日までが旧暦6月で、1回目の朔の日から2回目の朔の前日までが旧暦の閏6月で、
2回目の朔の日から旧暦7月。
この場合、立秋は旧暦の閏6月になる
(大暑から処暑までの日数が1朔望月よりちょっと長いだけで、
立秋は大暑と処暑のほぼ中間にあるため)はずです。

なぜ私がこのように考えたのか、もっと詳しく説明しようとすると、
旧暦の月の決め方から説明しないといけなくなりますので、
ここでは止めておきます。

なお、2006年について言えば、大暑は7月23日で、処暑は8月23日。
大暑の翌日から処暑の日までに朔は1回(7月25日)で、
立秋(8月8日)は旧暦7月15日でした。
ちなみに、7月25日の次の朔は8月24日(処暑の翌日)で、
その次の朔が9月22日(秋分の前日)であったため、
8月24日から9月21日までが旧暦の閏7月となっております。



旧暦の話はさておき、
ハワイに旅行した人からお土産に頂いた、2006年のカレンダーには、
今日(9月23日)のところに、" Autumn begins " と書いてあります。
#文末にperiodがないのは、私の誤記ではありません。念のため。
「めりけん」では、秋は、立秋からではなく、秋分からと、考えられているのでしょうか。
#あるいはハワイだけ?
ともかく、このカレンダーのように、秋を秋分からと考える方が、
秋を立秋からと考えるよりも、より適切であろうことは、
以前に、 「 立秋、暑くて当たり前。 」 や 「 立春、寒くて当たり前。 」 で、
くどくどと書いたとおりです。


ただ、私みたいに寒がりの者には、
12月22日のところに、" Winter begins " と書いてあるのを見ると、
「冬至の頃って、もう、かなり寒いよ」と思ったりもします。
まぁ、東京の12月なんて、寒いといっても、まだ大したことないし、
ハワイの12月は東京よりも暖かいのかもしれませんが。
でも、熊本では、季節の変化が東京より1ヶ月近く前倒しになってるみたいで、
12月下旬というと、かなり寒いです。
たぶん1月や2月の東京よりも寒いです。
既に何度か冬日になってる年が多いのではと思います。
それにしても、比較の対象が常春の東京という時点で「ぬるい」話で、
もっと寒い所の人には笑われそうな気もしますが。

ちなみに、「冬日」とは、 「 立春、寒くて当たり前。 」 にも書いたことですが、
1日の最低気温が氷点下となった日のことで、東京都心ではちょっと珍しいことです。


いずれにせよ、「暑さ寒さも彼岸まで」といわれる、この時期の気候を考えても、
夏と秋の境界が立秋ではなく秋分であると考えるのが適切と言えるでしょう。



最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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