有事におけるカンバン方式

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自動車部品メーカー「リケン」の工場が
先日の中越沖地震により操業停止となったため、
トヨタ自動車などでは一時生産休止となるそうです。

NIKKEI NETの該当記事へのリンクを張っておきます。
ウェブ魚拓によるキャッシュはこちらです。

トヨタのカンバン方式、つまり、必要な部品を必要な時に必要なだけ
生産するor納入させることにより部品の在庫を最小化するという考え方は、
世間では賞賛する人も多いようです。

ただ個人的には、カンバン方式については、
必要な部品を必要な時に必要なだけ納入することを
関連企業等に強いることのできる
強い立場の企業のみが使える考え方で、
あまり普遍的なものではないのでは、と思っています。
#個人とか小企業とかが真似しようとしても、
#必要な時に必要な物を切らすことで
#害を被るリスクが大きすぎる。
さらに言えば、トラブルが起きた時には弱い、
平時に特化したシステムだな、とも。

まぁ、カンバン方式の良さをわからないなんて、
経済や経営に関する私の感覚が乏しいだけだ、
と言えなくもないですが。

ただ、やはり今回は、有事におけるカンバン方式の脆さを
露呈してしまったようです。

あるいは、こういう場合には生産を休止してでも、
普段は部品の在庫を最小限にした方が、トータルでは得、
とまで言えるのかもしれませんが。
#部品在庫を持つことによるコストって、
#そこまで大きいのだろうか?

それはそうと、今の世の中、
平時における最適化を強調するあまり、
有事に弱いシステムが多すぎるような気がします。

この「カンバン方式」もそうですが、
あと東京の地下鉄の、私鉄との相互直通運転なんかも、
一方でトラブルが起きると他方も「誘爆」してるし。
また、JRの埼京線と湘南新宿ラインとが、
一部で線路を共有していることも、これに似た関係にあるようです。

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このページは、村瀬 泰一が2007年7月20日 00:31に書いたブログ記事です。

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