必修科目未修について(弐)

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また、このような事態が発生した原因の一つとして、
受験科目を減らす大学が増えすぎていることもあげられます。

その背景には、大学(特に私立大学)が多すぎるということと、
受験科目数に関して誤解のある受験生が多いことがあります。

つまり、大学が受験生を集めるために、受験科目を減らしたことが
この事件の原因の一つにあるのですが、
大学側がそのような行動に走るのは、
少子化による18歳人口の減少が予見されたにもかかわらず、
無計画に大学(特に私立大学)が濫立され、
それぞれが自分のところの経営維持のみを考えているからです。

国立大は独立行政法人化されて日も浅いからか、
良い意味で「親方日の丸」な雰囲気が残っているかもしれませんが、
私立(特に有名私立以外)は傍から見てて、あさましくもあります。

あのロースクール制度の導入の経緯と実際の運用を傍から見てても、
私学経営者な人々の経営上の思惑が鼻についてなりません。

それにしても、入試科目が少ない大学を、受験しやすい大学と思うのは
いかがなものでしょうか。
#そういう受験生が多いから、私学経営者が科目削減に走るのです。

個人的な話になるのですが、
私が受験した大学の2次試験は、英数国に加えて、
社会が2科目(世界史・日本史・地理の中から2科目選択)でした。
さらに、共通1次(歳バレ?)が、英数国と社会1科目と理科1科目でした。
そこで私が受験に使った科目は、英数国のほかに、
世界史(2次と共通1次)と日本史(2次)と地学(共通1次)でした。
#浪人の時に併願した私立は単純化のために除外してます。

この中では特に苦手な科目はなかったのですが、そのかわり、
唯一信頼できる科目は、受験での比率が40分の1しかない地学で、
2次試験に理科がなかったのを恨めしく思ったものです。

これに対して、英語という科目は、苦手意識こそありませんでしたが、
極端に出来る人が多い科目でしたので、
相対評価においては「お荷物」だったことは否めません。
#ヒアリングとかは中学の時にかなり鍛えられてたけれど、
#単語力不足と文法問題は...。

私が文系だったこともあるのですが、
受験科目が少ない大学は、
理科はないし、英語の配点は大きいし、
極端な場合、学科試験の科目は少ないくせに、
「小論文」とかいう当たり外れの激しそうな試験があるし...、
で、個人的には、受験科目が少ない大学は
受験しづらいと感じていましたね。

私の場合はさておき...。

受験科目が少ないということは、
その科目を勉強すればよい反面、
その科目が得意な人との相対評価では不利になるということに
もっと多くの受験生に気付いて欲しいと思います。

本当は、私立大学が多すぎるとか、
そういう話を中心に書くつもりだったのですが、
それはいつか機会があればということにします。

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このページは、村瀬 泰一が2006年10月29日 23:10に書いたブログ記事です。

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