霜降、食欲の秋とも言いますが…。
(2008年10月23日霜降執筆開始、翌日未明脱稿)
今日は、霜降です。
この季節は「食欲の秋」とも言うように、脂っこい肉料理が美味しい…、
って、そっちの話ではありません。
二十四節気の一つ、霜降(そうこう)です。
つまり、太陽黄経が210度となる瞬間を含む日です。
# しかも個人的には、店で肉を買う時にも、脂っこい、霜降りのお肉よりは、
# 「赤味80%以上」などといった表示に釣られることが多いです…
# って、そっちの話ではないってば。
ところで、以前に、『立秋、暑くて当たり前。』や
『立春、寒くて当たり前。』などで、引用した文の出典である、
『新版 天体観測ガイドブック(「天文年鑑」を100%活用するために)』
(鈴木敬信 著 誠文堂新光社 刊) によりますと、
> 処暑・白露・秋分・寒露・霜降という一連の言葉使いには、
> いつも敬服しています。読むだけで秋気が日増しに
> さえていくようすが目先にちらついてきます。
> 二十四節気は誰の創案かつまびらかにしませんが、
> よほど文字の才能があったのでしょう。
とのことです。
# 句読点の表記、改行の位置、一部の文字の色などは
# 変更しています。
# なお、 > は引用記号です(以下も同様です)。
そのとおりですね。更に言えば、
以前に、『白露、もうすぐ涼しくなるか?』の中で、
> いよいよ「露(つゆ)の季節」ということでしょう。
と書きましたが、この、白露→(秋分)→寒露 の時期を
「露(つゆ)の季節」と呼ぶとすれば、
霜降 すなわち
「霜(しも)の季節」
を経て、さらに立冬をはさんで、
小雪→大雪 という
「雪(ゆき)の季節」
へと至る、
この、「露」→
「霜」→
「雪」という同じ部首(あめかんむり)の漢字の
使い分けで季節の変化を表しているあたりがすごいと思います。
ただ、東京にいると、土の地面が少ないからか、湿度の関係からか、
あまり
「霜」
というものを体感することなく冬になってしまうのが
少し残念?なことであります。
熊本市では、『村瀬 泰一 雑感録』の中の
『東京は木枯らし、熊本では初霜・初氷』で書いたように、
昨年(2007年)秋は11月19日朝に
初霜
を観測したそうです。
そちらからリンクを張っているRKK(熊本放送)のサイトの
記事によると、平年より4日遅かったそうです。
ですから、平年は11月15日ということでしょうか。
だとすると、この時期に霜降というのは、
熊本から見ると、ちょっと早い感じがします。
今までに度々触れた、池袋のビックカメラで毎年末に配ってる
日本地図カレンダーの2008年版によると、
> 北国や山間部では、霜が降りて朝には草木が白く化粧をする頃。
> 野の花の数は減り始め、代わって山を紅葉が飾る頃である。
とのことです。
この、「北国や山間部では、」という留保は、
そういった季節のずれへの配慮なのかもしれません。
それを言えば、古代中国の
殷
の時代の黄河中流域
(つまり内陸部)に起源を有する二十四節気を、
日本の気象と比較するのが、無茶なのかもしれませんが…。
# そのあたりの考察は、『小雪、舞い散る季節。たぶん、もうすぐ…。』でも
# 紹介しました、『こよみのページ』というサイトの
# 『なぜずれる? 二十四節気と季節感』に、詳しくなされています。
# もっと詳しく知りたい方は、いろいろ検索してみると、
# 他にも出てくるかもしれません。
今回は、タイトルから離れた内容の文が中心になって
しまいましたが、あしからず、ということでお願いします。
そろそろ、夕食を食べないといけないので、このくらいで。
# 夕食といっても、霜降りのお肉ではないのですが…。
本当は、「霜降(そうこう)」という言葉の響きから、
中国の三国時代の
魏
の実質的な建国者である
曹操
の
従弟(といっても血はつながってないとか…?)である
曹洪
を
ついつい連想してしまう、とかそんな話も書こうかとも思ったけど、
その話は、まぁ、このくらいでいいか。
曹洪
の日本語読みが「霜降」と
同音異義語になってるというだけのことだし。
# 中国語での発音が同じかどうかは未確認です。
そちらについても、もっと詳しく知りたい方は、
各自で検索してみて下さい。
と、まぁ、こんなところで、
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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