村瀬 泰一 どっとこむ

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2008年3月21日 22:51における投稿のページです。

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道路財源一般財源化に首相が言及

各種報道によりますと、
19日に福田首相が道路特定財源について
「全額一般財源化も視野に入れて検討する」と
表明したそうです。

この道路財源の一般財源化って、究極の

「地方いじめ」ではないか、と
私には思えてならないのですが、
どうですかねぇ。

NIKKEI NETの該当記事
ウェブ魚拓によるキャッシュはこちらです。

公共交通網が脆弱な地方の人々にとって、
自動車(及び、その燃料たるガソリン)は必需品です。
#自動車がなければ、徒歩と自転車で行ける範囲の
#外に出る手段がないと言っても良いでしょう。

そのガソリンに課せられたガソリン税、
正しくは「揮発油税及び地方道路税」というそうですが、
これは、地方の人々にとっては、
田舎者であることに対する課税、
いわば「田舎税」であるとさえ言えます。

鉄道網の発達した東京においても、
あえて鉄道でなく車を使う人もいるようです。
ですが、そういう人にとっての自動車と、
地方の人にとっての自動車とは、切実さが違います。

道路特定財源は、
そのような性格のガソリン税を原資としています。

東京などの大都市では、道路の整備も進み、
道路上で危険を感じることもかなり減りました。

しかし、地方では、少なくとも熊本県内の
私が通る頻度の比較的高い道では、
整備がまだまだです。
#1時間もあれば、東京での1年分の危険を
#体験できるでしょう。

にもかかわらず、現状の道路予算が過剰であるという、
誤った前提に立って、「田舎税」たるガソリン税による
道路特定財源を他の分野に流用しようという
企てが進行しつつあるようです。

かかる企てが実現すれば、どうなるでしょうか。

地方では、何の落ち度もない人々が
危険な道路の使用を強いられ、
その中には劣悪な道路事情の故に
命を奪われる人も出てくることでしょう。

その一方で、例えば、
社会保障の中の現状でも過剰な分野が
現状以上に拡大されることになるかもしれません。
#私の言う「社会保障の中の現状でも過剰な分野」とは
#どういう分野を指すのかは、先日書いた『JAPA i N』を
#読んで頂ければ、わかって頂けるかと思います。

地方の人が、劣悪な道路で命を縮めながら、
その一方で、本来なら社会保障の埒外に置かれて
淘汰されるべき怠け者への給付が増えたりするわけです。

そんなことは、あってはならないことだと
私は思います。

ガソリン税は、道路の整備・維持にこそ
使われなければなりません。
そして、将来、日本全国あまねく安全な道路が整備され、
なおかつ、ガソリン税に頼らずとも一般財源から
道路の補修・維持が出来るようになれば、
ガソリン税は廃止すべきです。

どうしても福祉にもっと金を使いたいのであれば、
ガソリン税という名の「田舎税」によるのではなく、
消費税などによるべきです。

折衷的な考え方として、ガソリン税の用途を
「地方」の赤字の公共交通網の維持にあてるという
考え方もあるかもしれません。

確かに、それは「地方」の人が苦労して納めたガソリン税を
福祉に湯水のように使われるよりは、まだましでしょう。

ですが、この場合、
「ガソリン税で補助しても公共交通網を整備できない、
 あるいは既に廃止されてしまった、山間部など」の人々が
納めたガソリン税が、
「ガソリン税で補助すれば既存の公共交通網を
 維持できる、地方都市など」の人々の
使う公共交通網の維持に流用されることになります。

ガソリン税については、
「受益者負担」とか「ユーザー還元」という説明が
なされることが多いようですが、
受益者と負担者が異なることになります。
大都市の人々は、どちらも「地方」でひとくくりに
してしまうかもしれませんが、
両者は厳格に区別されるべきです。

#誤解のないように書いておきますが、
#地方都市の公共交通網について
#赤字なら廃止してしまえ、と言ってるのではありません。
#私は、赤字の公共交通網を維持することに
#ガソリン税の使途を拡大するのに消極的なだけで、
#地方の公共交通網の整備・維持については、
#一般財源をもっと投入すべきという立場です。

もう一つの折衷的な考え方として、
二酸化炭素排出量の国別削減目標の達成のための費用に
ガソリン税をあてるという考え方もあるかもしれません。

しかし、いくら自動車が排気ガスを出すからといっても、
公共交通網の整備も道路整備も遅れた地方に対して、
そのツケを負わせるのはいかがなものか、と思います。

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